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『ひゃくえむ。』最後どっち勝った?|財津・にがみ・とがしの役割を考察

『ひゃくえむ。』最後どっち勝った?|財津・にがみ・とがしの役割を考察

〜10秒に人生を詰め込みすぎて、こっちは寝不足確定です〜🌙🎬

Netflix感想ブログ「ネトフリ観賞ログ~赤いロゴの誘惑」管理人のヨフカシです。

現在時刻は深夜1時47分。
「今日はもう寝る」と心に誓いながら、なぜかコーヒーを淹れている自分がいます☕(完全に負け)。

さて今夜の夜更かし案件はこちら。
漫画・映画ともに大きな話題を呼んだ『ひゃくえむ。』です。

検索窓に吸い込まれるように打ってしまう、あの魔法のワード――
「ひゃくえむ 最後 どっち勝った?」

ええ、私も例外なく検索しました。
気になりすぎて、ページを閉じられず、結果さらに夜が更けました(汗)。


あらすじ・全体感想:10秒に人生を賭けるって、重すぎません?

100メートル走の10秒間に、才能の呪縛や努力、挫折、他者との比較など、人生のすべてが詰め込まれていることを示すテーマ解説スライド。

100メートル走。
わずか10秒前後で終わる競技。

でも『ひゃくえむ。』は、その10秒の中に――

  • 才能への呪縛
  • 努力の積み重ね
  • 挫折と再生
  • 他者との比較による苦悩
  • 「走る理由」そのもの

これら全部を、容赦なく詰め込んできます。

主人公のトガシと小宮。
「天才」と「努力の怪物」という対照的な二人が、人生をぐるっと遠回りした末に、再び同じ直線コースに立つ。

「呪われた天才」トガシと「努力の怪物」小宮のシルエット。走る喜びを取り戻すため、そして努力を証明するために走る二人の対比。

この構図だけで、もう胸がギュッと掴まれます。

走るって、ただ速さを競う行為じゃない。
生き方そのものが露骨に表に出てしまう行為なんだな、と。


⚠️ここからネタバレあり!

ここから先は最終回の核心に触れます
まだ観ていない方は、回れ右して布団にダイブしてください🛌💨


ひゃくえむの最後、結局どっち勝ったの?

では核心に入ります。

結論から言うと――

勝者は、描かれません。

日本陸上競技選手権。
トガシと小宮は他を寄せ付けないデッドヒートを展開し、ほぼ同時にフィニッシュラインへ。

実況アナウンサーが叫びます。

日本陸上競技選手権決勝の壮絶なデッドヒートを描写したスライド。「勝ったのは!」という実況の叫びで緊張感が最高潮に達する場面。

「勝ったのは……!」

――その瞬間、物語は暗転。

深夜テンションの私は思わずタブレットにツッコミました。

「いや、そこで切る!?(笑)」
「こっちは心拍数MAXなんですけど!?」と。

物語が暗転し、勝者が描かれなかった理由を問いかけるスライド。読者が最も知りたい「結果」を示さなかった作者の意図を考察。

でも、少し冷静になると分かってくるんです。

なぜ勝敗を描かなかったのか

  • 結果よりも「走る瞬間」そのものを描きたかった
  • 誰かの勝利=誰かの否定、という構図を避けた
  • 10秒間に到達した精神的境地こそがゴールだった

この作品が描きたかったのは、「誰が一番速いか」ではありません。

「なぜ走るのか」「走ることで何を得たのか」

トガシは、勝利のためではなく走る喜びそのものを取り戻し、
小宮は、努力が嘘ではなかったことを自分の足で証明しました。

だからこの結末は、
勝者不明=両者完全燃焼のハッピーエンドなんですよね。

 


絶対王者・財津が引退を決めた理由

絶対王者・財津のシルエットと、彼がすべてを手放した理由を解説したスライド。「極上の10秒を味わえ」という名セリフとともに、次世代へトラックを託す美学。

もう一人、語らずにはいられない存在がいます。

日本短距離界の絶対王者、財津

彼はずっと勝ち続けてきました。
記録も、称賛も、すべて手に入れてきた存在です。

それでも彼の表情には、どこか空虚さがあった。

なぜなら――

本気で自分を脅かす存在が、長らくいなかったから。

しかし、トガシと小宮、そして次世代の選手たちの激走を目の当たりにし、財津は悟ります。

「自分は、ずっと独りじゃなかった」
「この世界には、まだこんなにも熱が残っている」

そして彼は引退を決意し、あの言葉を残します。

「極上の10秒を味わえ」

勝ち続けた男が、次の世代にトラックを託す。
これ以上ないほど美しい引き際でした。


映画主題歌「らしさ」と物語の共鳴

Official髭男dismの主題歌「らしさ」が、超人ではない彼らの不安や迷いといった「揺らぎ」を肯定し、パフォーマンスの源泉として描いていることを示すスライド。

映画版『ひゃくえむ。』の主題歌は、Official髭男dismの「らしさ」

この選曲が、本当に見事。

いわゆる「頑張れ!」系の応援歌ではありません。
むしろ描かれているのは――

  • 迷い
  • 不安
  • 自分らしさが分からなくなる瞬間

トガシも小宮も、決して迷いのない超人ではありませんでした。

強さと弱さの間を揺れ動きながら、それでも前に進む。
その「揺らぎ」こそが、人間らしさであり、最高のパフォーマンスを生む。

主題歌を聴きながら原作を振り返ると、キャラクターたちの呼吸音まで聞こえてくるようです。


🌙ヨフカシの深夜の豆知識(うんちく)

作者・魚豊氏による筋肉(大臀筋、大腿四頭筋)やフォームの徹底的な研究を、解剖学的な図解とともに紹介するスライド。精神論だけではない圧倒的な説得力の源。

作者・魚豊先生は、『ひゃくえむ。』執筆にあたり、
実際の短距離走フォームや筋肉の使い方を徹底的に研究していたそうです。

特にスタートダッシュから中盤の加速局面。
「精神論だけでは速くならない」という思想が、作中の描写に色濃く反映されています。

だからこそ、あの10秒がこんなにもリアルで、重い。
読者の心拍数まで上げにくるわけです…。


朝日に照らされたトラックに一歩の足跡が残されたビジュアル。答えは作品の中ではなく、読者一人ひとりの胸の中にあるというメッセージ。

まとめ:ヨフカシ的おすすめ度

おすすめ度:★★★★★(星5つ)

  • 勝敗を描かないという大胆な構成
  • 10秒に人生を凝縮する狂気
  • 「自分は何に全力を出しているか」を突きつけられる読後感

「ひゃくえむ 最後どっち勝った?」
その答えは、作品の中にはありません。

観た人それぞれの胸の中にある
それが、この物語の誠実さだと思います。

さて……。
もう一本、何か観てから寝ようかな……(汗)

同志のみなさん、
今夜も良い夜更かしを。🌙☕

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