ローリングストックをやめたあなたへ。スーパーで始める「ゆる備蓄」のススメ

「面倒で…」ローリングストックをやめたくなる気持ち、すごくわかります

 

 

なぜ?ローリングストックが続かない3つのシンプルな理由

 

「防災のために」と意気込んで始めたローリングストック、でも気づけばやめてしまっていた…。そんな経験をしたのは、あなただけではありません。多くの人が同じ壁にぶつかっています。続かない理由は、実はとてもシンプルで、誰にでも起こりうることなのです。

  1. 管理が思ったより大変:「あれ、ツナ缶あと何個あったかな?」「このレトルト、賞味期限大丈夫?」と、在庫の数や期限を常に気にするのは、想像以上に頭を使います。日々の暮らしに追われていると、ついつい後回しになってしまいますよね。
  2. 買い足しが地味に面倒:「使った分だけすぐに買いに行く」というルールは、簡単そうに見えて実は手強い相手です。買い物リストに書き忘れたり、お店に在庫がなかったり。「また今度でいいか」が重なって、いつの間にかストックが空っぽ…ということも。
  3. 「ちゃんとやらなきゃ」の義務感に疲れる:防災は大切だとわかっているからこそ、「完璧に備えなきゃ」と頑張りすぎてしまうことがあります。でも、その義務感がストレスになって、防災自体が嫌になってしまっては元も子もありません。

完璧を目指さなくて大丈夫。まずは「なぜ続かなかったのか」を優しく受け止めることから始めましょう。

 

【実例】頑張りすぎて疲れてしまった私の切ない体験談

 

恥ずかしながら、私もローリングストックに挫折した一人です。「家族を守るんだ!」と意気込み、防災特集で紹介されていた備蓄リストを片手に、たくさんの種類の缶詰やアルファ米を買い込みました。しかし、我が家は普段あまり缶詰料理をしない家庭。消費が進むはずもなく、棚の奥でホコリをかぶる備蓄品たち…。

ある日、意を決して棚を整理すると、賞味期限がとっくに過ぎた食品がいくつも出てきました。その時の「ああ、また無駄にしてしまった…」という罪悪感と脱力感は、今でも忘れられません。管理の手間と、食べないものを備えることの虚しさで、私のローリングストックは静かに幕を閉じたのです。

 

「非常食」と「普段の食品」の境界線がいつの間にか曖昧に

 

ローリングストックがうまく回らない原因の一つに、つい「非常食っぽい特別なもの」を選んでしまうことがあります。乾パンや栄養補助食品など、いかにも「もしもの時」のための食品は、日常の食卓にはなかなか登場しません。その結果、「食べながら備える」という良い循環が生まれず、ただの長期在庫になってしまうのです。ローリングストックの本来の魅力は、「いつもの美味しいもの」が防災にも役立つ、という気軽さにあるはずです。

 

ローリングストックをやめた人でも大丈夫!今日からできる簡単・食品備蓄術

 

 

まずはこれだけ!おすすめスーパーで揃う「いつもの」定番食品

 

難しく考えるのはもうやめましょう。いつものスーパーの買い物で**「好きなものを、あと1つだけ多めに買う」**ことから、気楽に再開してみませんか?まずは、どんな家庭でも自然に消費しやすい、以下の食品から始めるのがおすすめです。

  • 飲料水:重いので無理せず、買い物に行くたびに2Lペットボトルを1本だけ多く買う。
  • パックご飯:「ごはん炊き忘れた!」という日の救世主。3〜5食分あれば心強いです。
  • レトルトカレーやパスタソース:家族が「これ好き!」という鉄板の味を数種類。
  • 缶詰:料理に使いやすいツナ缶、サバ缶、トマト缶、コーン缶など。
  • 乾麺:パスタ、そうめん、うどんなど、茹で時間の短いものを選ぶと非常時にも便利。
  • フリーズドライの味噌汁・スープ:お湯を注ぐだけで温かい汁物が一品完成。ホッとします。

これらは調理が簡単で、特別な日ではなく「いつもの食事」に自然に取り入れられるものばかりです。

 

ズボラさん向け「おすすめ商品」の賢い選び方

 

商品を選ぶ時の合言葉は**「いかに自分が楽できるか」**です。以下のポイントをチェックしてみてください。

  • 温めなくても食べられるか?:レトルト食品の中には、常温でも美味しく食べられるよう工夫されたものがあります。
  • 道具は必要か?:缶切りが不要なプルトップ式の缶詰は必須です。
  • ゴミは少なく済むか?:箱から出して中身だけ保管したり、パウチ容器のものを選ぶと、ゴミがかさばりません。

これらはライフラインが止まった災害時に役立つのはもちろん、普段の「今日はもう何もしたくない…」という日の強力な味方にもなってくれます。

 

続けられる!超シンプルな在庫管理のコツ

 

複雑な管理表やアプリは必要ありません。一番効果的な管理方法は**「見える場所に置く」**ことです。キッチンの棚やパントリーの一角を「備蓄コーナー」と決め、そこにまとめて置くだけ。そして、**古いものを手前に、新しく買ってきたものを奥に置く「先入れ先出し」**を意識するだけで、自然と賞味期限の古いものから使うようになります。

さらに、「毎月第1土曜日は、この中から何か一品食べる日」といった簡単なルールを家族で決めるのもおすすめです。イベント感覚で楽しめば、管理がぐっと楽になります。

 

【+αの知識】フードドライブという選択肢

 

もし、どうしても賞味期限内に食べきれそうにない食品が出てきたら、「フードドライブ」を利用するのも素敵な方法です。フードドライブとは、家庭で余っている食品を集めて、福祉施設などに寄付する活動のこと。お近くのスーパーや自治体で実施していることがあります。捨てる罪悪感から解放され、誰かの役に立つこともできる。防災の新しい形です。

 

まとめ:ローリングストックをやめたってOK!あなたに合う「ちょうどいい備え」を見つけよう

 

ローリングストックに一度挫折したからといって、防災を諦める必要は全くありません。「1つ多めに買う」「見える場所に置く」といった、ほんの少しの意識で、無理なく続けられる「ゆるい備蓄」が可能です。完璧を目指さず、自分の性格や暮らしに合った「ちょうどいい」ペースで、できることから始めてみませんか。その小さな一歩が、未来の安心に繋がっています。

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